2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

心地良い孤独と、甘美な幻想 『少し変わった子あります/森博嗣』

不思議なものだ。正体も知れず、また、掴みどころもない。それなのに、確実にそこに存在し、そして、こんなにも期待ができるなんて。その店自体が、まさにそんな仕組みなのである。(P.71) 少し変わった子あります / 森博嗣 森博嗣の新境地――。 この世界では…

思考の限界

小説やラノベ、アニメなどの感想で「話のつじつまが合ってない」「設定が破綻している」といったような感想を時折見かける。その指摘はもちろん的を射ていることもあるのだが、僕の主観においては、実際にはそんなことはない例のほうが多いように思える。だ…

愛と死に囚われている

僕にはここ数年、ずっと考え続けているというか、ずっと頭から離れないあるテーマがある。もちろんそのテーマだけが頭に思い浮かぶわけではないし、もちろんそのテーマについて毎日想いを飛ばせているわけでもない。せいぜい1日に1度とか、あるいは1ヶ月…

クリムト展と、勉強の意義。

5月1日。水曜。東京は上野。東京都美術館で開催中の、クリムト展へ足を運んだ。 外交樹立150年、クリムト死没100年を記念した、大規模な展示。連日、大勢の人でごった返していた。 チケットを購入し、待機列にならんだ後、入場。会場内は人がひしめ…